2010年4月3日土曜日

ないけどある

リビングルームの品たちは、この壁、床と我々との間に溜まっていた。それはリビングルームの周縁も変わらない。
ある少年はいつもの自分の動きを思い出し、ここにこれがあって、ここに はあれがあって、とつぶやいていた。ないけどたしかに在ることを辿るよう。

リビングルームは境界での出来事。これまでのそれとこれからのあれについて考えながら、今のリビングルームは閉じていった。

試供品